実はこの本、ある書店の店頭で禅に関する興味だけで手に取ったのですが、内容は脳科学の専門家である有田先生と、臨済宗の副住職で芥川賞作家の玄侑氏との対談形式で、脳と禅や仏教やお経などの話から、健康との関係についても非常に興味深い実例を引きながら話が展開してゆく、世にもまれな面白い本。
ジャンルを超えて、どっかで聞いたことのある言葉、例えばドッペルゲンガーだとか、セロトニン、サーカディアン・リズム 、十界、三昧、六道、数息観など、医学用語と仏教用語が混じって出てくる中に、健康に関するヒントがさりげなくちりばめられています。
玄侑氏は禅寺の副住職なのに脳科学のことをかなり詳しくご存じだし、有田先生も仏教に関する知識が凄い…。 このお二人だからこそ実現した、まさに夢の対談です。 続きを読む…
今日もあることを調べるために、蔵書数が膨大でしかも開架が中心の都立中央図書館に行ってきました。
実を言えば、最近はいくつかの公的図書館を訪れる機会が多いのですが、 その中で改善が最も激しいのがこの都立中央図書館なのです。
今のところ(私の行く範囲内に限りますが)努力し向上しているという点では他の追随を許しません。★の数で言えば最高ランク。
例えば、以下の点が大きく変わったなと、はっきりとわかりました。
- 2階に社会・自然科学系をまとめたのは大正解。利用者のアクセスを分析し、利用者数の多いこれらを低い階に移動してくれたのは、やはりよく考えてあるので好感度大
- 携帯電話の利用や私語を慎むなどの注意を館内放送で邪魔にならない程度に流しているので、利用者のマナーは格段に向上した ← ただしこれも臨機応変に継続しゆかないと意味が無くなる
- 検索画面のバーコード・エントリーも、すぐに入れられるようにカーソル移動してあるのも、細かいことではあるが改善の跡が見られる
- 2階の壁一面にある書棚も、電気電子系や情報系の棚を整理しつつあるところから、どうやら近いうちにこれらの空きスペースに全書籍を移動して、通路でもある壁に書棚がある状態を無くそうとしている形跡が見られた
- 何となくではあるが、より研究色の強い専門性の高い新刊本が増えたような気がする
- あとはトイレが温水便座になっていたこと 続きを読む…
新宿には実に色々なビルの中に、大・中・小あらゆるサイズの書店がばらまかれているようで、それらをはしごしつつ探訪するのも悪くはないのですが、新しくて大きくて好みの本が置いてある可能性が圧倒的に高いのは、何と言っても紀伊国屋書店。
しかも新宿駅の南口からタカシマヤを過ぎたあたりにある新宿南店と呼ばれる大型書店は、1階から6階までがすべて書籍売り場になっているので、本店も雰囲気があって決して悪くはないのですが、やはりこの新しさとフロアの広さには勝てません。
例えば、キャンペーンのパンフレットなどもコーナーを作ってさりげなく置いてあるので、ついつい立ち寄ってしまいます。 続きを読む…
江戸城無血開城の影の功労者、山岡鉄舟に関する本の中では非常に珍しく、彼のビジネス面での功績についても述べてある本。
わりと現代的な表現を多用してあり、分析的にもきちんと書かれているので、山岡鉄舟や幕末史などの知識が無くても容易に読み進めることが出来る、ビジネスマンにはぴったりのコンパクトな新書。
著者の佐藤寛氏は人材関係のコンサルタントで、しかも長年にわたり鉄舟禅会理事をされている鉄舟研究家の方なので、安心して読みすすめてゆくことが出来ます。
幕末における鉄舟の大活躍についてはこの本のはじめからかなり終わりの方まで述べられてるのでそれらについては割愛し、この本の特徴であるビジネス面での鉄舟について。 続きを読む…
ヴァイオリニストの千住真理子さんの母上が書かれた、千住家の教育白書ですが、これは非常に自然な日記みたいな文体で書かれており、しかも押しつけがましいところも無く、すらすらと読めるのは、この母上がエッセイストでもあり文章を書くのが仕事だからでしょうか。
父上:工学博士で慶応大学教授だった(故人)経済性工学の大家。
母上:元化学者でエッセイストで教育評論家。
千住博(上の兄):世界的な日本画家、何浪もして芸大に入ったとのこと。
千住明(下の兄):作曲家。慶応の工学部をやめて芸大に入ったとのこと。
千住真理子:かの有名なヴァイオリニスト
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実はこの本は、少しだけアルコールが入っていたときに書店に立ち寄り、その隣にあった本を買うつもりが間違って(?)買ってしまった本であったことを恥ずかしながら告白します。
しかし読んでみるとその内容の鋭さに度肝を抜かれ、結局は著者の芳沢光雄先生のファンになってしまったという、いわくつきの本。
ただしはじめにお断りしておきますが、この本は決して数学の分野の話題だけを取り上げた本ではなく、教育を含めた今の日本の問題点を指摘し、またモノの見方や考え方についての提言をおこなっている本なので、あらゆる人にとって役に立つ内容なのです。 続きを読む…
大ロングセラー、理科系の作文技術 (中公新書 (624))
の著者である木下是雄先生による日本語の思考法 (中公文庫)についての文庫本。
ちなみにロングセラーとベストセラーとは微妙にちがうので、このあたりの表現にも注意が必要です。
この木下是雄先生は、応用物理学会会長などもされた、物理学がご専門の、れっきとした理科系の方です。
南極探検隊にも参加されたりという話もありますが、かなりの部分が英語の勉強や教育などに言及されていて、しかも実践的な体験が中心なので読んでいて非常に面白く、しかもかなり以前の話が中心であるにもかかわらず、いまだに通用する、日本人や日本語や日本人の英語学習に関する習慣などの本質を突いていて、とても面白い。
これを読んでいて、あっと気が付いたのが、もしかして日本語の達人である人とは、英語など他の言語でも達人なのではないかと言うこと。
もしかして言葉そのものへの興味・関心が他の人よりも強く、それが幸いした状況が発展してゆくと 、木下先生のようになることが出来るのかも知れません。 続きを読む…
ほとんどの公文書に使われるまでにPDFがポピュラーになってきていますが、雑誌を含む書籍の世界でもダウンロード販売が今後とも本格的に展開されてゆくでしょうし、こうなってくると図書館だって新刊書籍だって次第にPDFへの対応をせざるを得なくなるのは必定。
そこで いくつかの提案を。
- 図書館ではコピーだけではなく、セルフでスキャンしたPDF化を低価格販売したり、自宅アカウントへMAILで送付したり、などを可能にする。
- 新刊書のPDFの形態は、縦書き・横書き、フォント・図・ページなどのサイズを選択したり、ページ番号の再調整などが出来る、業界標準のフォーマットをつくる
- PDFファイル自体には著作権保護の観点から、閲覧・印刷・コピー制限などのセキュリティ機能をファイルの性格に応じて搭載する
- ユニバーサルアクセスへの配慮と対応も必要
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この「行蔵」という言葉は、勝海舟 が福沢諭吉の批判文書に対して「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張」と返した言葉から来ているのですが、この本、別に幕末の話を書いてあるわけではなく、電車の中で軽く読める名言集を目指したと書かれていますが、出てくる人物が実に多彩。
帯に出ている人の中から適当に選んでみても、 竹久夢二、西田幾多郎、鈴木大拙、北王路魯山人、いわさきちひろ、太地喜和子、林家三平、東山魁夷、左ト全、吉田茂、山田かまち、笠智衆、吉川英治、 湯川秀樹など、専門や分野にとらわれずに人物が選んであり、これがまた面白い。 続きを読む…
私の別のブログでも書いていますが、国会図書館のあのゴチャゴチャしたWebサイト、何とかならないものでしょうか?
都立図書館、千代田区立図書館、相模原の図書館、神奈川県立図書館、など、どこの地方自治体の図書館と比べても、圧倒的にそのゴチャゴチャ感と、おかしな官の意識みたいなものが漂ってきて、ああ、使いたくない!と思ってしまいます。
そこはあえて目をつぶるとして、その存在意義は(少なくとも閉架に関しては)日本の出版物をきちんと揃えて状態よく保管してあって、それがあまり待ち時間が無く受け取れて読めること。
あと加えるとすれば、他の図書館だと人気本で貸し出し中で中々読めない本が、すぐに読めること(閉架で貸し出し無しのメリット)と、絶版本も確実にあること。
はっきり言って、それ意外にメリットはありません。 続きを読む…