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なぜボーイングは、生き残ったのか

ボーイングと言えば、今話題のA380という巨大な旅客機をつくったエアバスとのマーケット・シェア争いのバトルを演じている USの巨大航空機メーカーですが、その中身を歴史からなにから上手く分析した本。

最近では昨年末にFirst Flightした 780の話題だとか A380を特集したムック本も出ていますが、この本ほど読み応えがある面白い本は他には見あたりません。

例えば、

  • 過去に独占禁止法の関係でBoeing Airplane, United Aircraft Manufacturing, 何と航空会社の United Airlineの3社に分割された話
  • マリリン・モンローもリベッター・ルージーの一人であったこと
  • B-29成功の要因は、現代の旅客機に受け継がれている主翼のボックス構造にあったこと
  • パンナムのジュアン・トリップが、747 ジャンボジェットの仕掛け人だったこと
  • マクドナルド・ダグラスの凋落の一因は、愛人を側近に据えた密室経営だったこと
  • エアバスが売れた理由は、例えばボーイングから737を調達し英国航空にリース提案するなど、前代未聞の提案をUSのエアラインに対しても積極的におこなったこと

このあたりは航空機メーカーという巨大産業を正しく理解するための手がかりにもなるし、皆が思っているのとは違い航空機メーカーは結構なリスクを何度もとり続けて生き残ってきた歴史があり、その中でもボーイングとエアバスは注目に値する…などということは、巻末にあるアメリカとヨーロッパの航空機メーカーの系譜にある統合の歴史にも現れています。

航空機関連の製造業全般に対しての株式投資などの参考にも、またビジネスの実例を扱った面白い読み物としても使えます。

かく言う私も、最初に就職したのが某エアラインだったので、この本は何度読み返しても楽しめる内容なのです。

エンジニアの経験から言わせていただければ、現代の航空機はハイテクの塊、しかも単に最先端を追求するのではなく巧妙にバランスを取った(枯れた)技が至る所に組み込まれていて興味津々なのと、他の産業への影響力も結構大きいことが魅力です。

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